【土地&建物】元住宅営業マンが考える土地と間取りプラン【北道路編】

北道路・北玄関の注意点 土地
北道路・北玄関の注意点

さて今回は、家づくりの3本の軸「建物」「土地」「お金」のうち、「土地」「建物」をテーマに「北道路」のメリットデメリットの両方を考慮したプランを考えていきます。
3本の軸について紹介しているブログはこちら

元大手ハウスメーカーの営業マンである僕が、経験した知識をもとに、業界を離れたからこそ書ける「家づくりのホント」を書いていますので、ぜひ読んでみてください。

今回は、「北道路」の土地に「北玄関」の間取りを実際にプランニングしていますので、
「土地探しを始めたばかりでどこを見たら良いのかわからない」方や、
「立地はいいんだけど、北道路っていまいちだよな」
と悩んでる方が、北道路の土地の魅力を知ってもらい、土地選びの選択肢が増えれて良い家づくりの手助けになれば嬉しいです。

では、北道路のメリットデメリットを考慮したプランを見ていただきたいと思いますが、
その前に、みなさんがデメリットと思っているんじゃなかなぁと思われるところについて掘り下げて書いていきたいと思います。

北道路のデメリットは以前のブログでも紹介しましたが、以下の通りが大きなところかなぁと思います。
※以前のブログはこちら
【デメリット】
庭の一部や道路が乾きにくい、雪が溶けにくい(湿気が心配)
窓の配置を気をつけないと建物の裏側っぽい外観になりがち感
水回りに合わせた窓を配置することが多いため外観が整えにくい
南側の窓の景色が隣家の裏側
給湯器や空調の室外機置き場に注意が必要

北道路のマイナスイメージは、「日当たりが悪い」
というところから来ているものが大きいんじゃないかなぁと思うんですよね。
このイメージによって上に挙げたものの中でも、雨が降っても乾きにくいとか、家に湿気がこもるんじゃないか?カビが生えるんではないかというマイナスイメージに繋がってる人が多いんじゃないかなぁと思うんです。
でも実はこれ、土地の道路方向はあまり影響しないと思います。なぜかというと、日が当たらずジメジメする場所は、風通りの悪い狭い場所でなので、実は南道路の方が、水廻り設備が集中する北側には空間が少ないんですよ。室外機もおきますしね。
なので、逆に水廻りの風通しが良いのは、実は北道路の土地の方が良いとも言えます。

住宅 風の流れ

住宅 風の流れ

でも!そもそもですね!
建物の湿気はどこからくるかわかりますか?
その多くが床下からの湿気の場合がほとんどです。
なので、きちんと床下(基礎)の対策をきちんとしていることや、建物の気密や断熱の性能、換気システムの充実など、建物側できちんとした対策をしている会社を選べば、問題になるほど湿気で困ることは無くなると思います。
(今は、住環境が良いことを謳う会社が多いので、ほとんどの会社が力入れてますけどね)詳しく知りたい方は別途記事にしますので、その時読んで見てください。

なので、湿気問題は、土地ではなく、建物の対策の方が重要ということになります。

でも、「日が当たる方がいい」っていう人はたくさんいますよね。
(最近ではマンションでも暑さ対策の方が重要と考える人も増えてきて、「日当たりが悪い北側も人気がある」と何かの記事で読みましたが、これはご家族により日中どれくらい家で過ごすかによっても変わるので、あまり言及しません。)
なので、今回は北道路で建物に日光が入るために確認しておきたいポイントを上げたいと思います。
これは土地の間口が広いが狭いかによって違いますよね。
図に書きますね

北道路配置

北道路配置

まずは、図の右に書いている「間口が広い土地」です。
このように横長の土地は、南側の建物がもう立っていればそれを避けて建てられるかです。実際に現地で見て確認してみるのも良いかもしれません笑
それだけです笑

次に左に書いている「間口が狭い土地」です。
これは南側の建物の高さが場所により異なることや、そもそも隣地との高低差によっても変わってきますので複雑です。
また、用途地域や地区計画などで高さ制限や敷地の境界線からの離れに対して制約がある土地もありますので、このブログでは断定できません。
なので、まずは
「南北に長い土地を選んでください。」
ということです。(当たり前。笑)
でも漠然と長い土地と言われても…わからないですよね。
詳しく計算すれば土地ごとに日当たりの確認は住宅会社の人であればやってくれると思いますが、まだ土地選びの入り口の段階だった場合はそこまで至っていないと思うので、押さえておいてほしいポイントを図で書いていきます。

住宅の日当たり

住宅の日当たり

図の通り、一般的には、建物の南側の面まで土地の境界から5mでは冬至(一年で1番太陽の角度が低い日)に1日に一度も一階に日光が入らない可能性があります。
なので、6m程度を冬至の日でも日が入ってくる目安としてみるといいのかなと思います。建物の寸法は、ネットで載っているプラン集でイメージするか、私も4LDKの北玄関プラン例を別途載せますので、イメージして見てみて下さい。
ただし、しつこいようですが、この6mはあくまでも目安なので、気に入った土地があれば個別に建てたいと思っている会社に確認してもらって下さい。

と長々と説明しましたが、それでも日当たりが確保できない場合でもまだまだ方法はあります。それは、
「2階にリビングを作る」
または
「吹き抜けを作る」
です。
これも図にしますね。

日当たり 吹抜 2階リビング

日当たり 吹抜 2階リビング

これで普段過ごすリビングに日を取り込むことができます。
これは断面的な考えで日を入れていますが、平面的にも工夫することでよっぽど変な土地でなければいくらでも良い案を作っていけると私は思っています。

こんな感じで進めていければ、北道路でも日当たりは工夫次第でなんとでもなるということが伝わりましたかね?

あとは、デメリットを上で散々挙げましたが、これらについては、プランでなんとでもなります。

【メリット】
道路からの視線がなくプライベートな庭の空間を確保できる
南側は全部居室にすることが可能
廊下のスペースが少なくて済む
水回りの生活動線を効率よく作りやすい

と合わせて最後にゾーニングしてみましたので、参考にして見てみて下さい。

北道路・北玄関の注意点

北道路・北玄関の注意点

別途後日、具体的な図面を掲載予定です。
お楽しみに!

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